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「pushd」と「popd」コマンドの使い方
「pushd」と「popd」コマンドは、フォルダ間の移動を行うコマンドであり、二つペアとして機能を発揮します。
フォルダ間の移動を行うコマンドに「cd」コマンドがあります。「cd」コマンドと違う点は、「pushd」コマンドと「popd」コマンドを使えば移動してきた履歴を利用してフォルダ間の移動が行えることです。
まずは「pushd」コマンドでフォルダの移動を行います。実行方法は「cd」コマンドと同様に、
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pushd [移動先のフォルダ] |
とします。
例えば、「test」フォルダに移動する場合は、
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pushd test |
です。以下、実行結果です。
「popd」コマンドは前にいたフォルダに戻ります。ただし、過去のフォルダ間の移動が「pushd」コマンドが使われている必要があります。
前の「pushd test」コマンドに続けて、「popd」コマンドを実行しましょう。「popd」コマンドには何も指定する必要はありません。
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popd |
以下、実行結果です。
前にいたフォルダに戻りました。
このように、「pushd」コマンドで移動したときはそのフォルダ情報を履歴に残していき、「popd」コマンドはその履歴を利用して、前のフォルダに移動します。webブラウザでいうところの「戻る」ボタンのようなものです。
複数回「pushd」と「popd」コマンドを使った例
では、「pushd」コマンドで複数回フォルダを移動したときを考えてみましょう。
「test」フォルダに移動した後、一つ前のフォルダに戻って、「temp」フォルダに移ります。これを、すべて「pushd」コマンドで行います。
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pushd test pushd ..\ pushd temp |
以下、実行結果です。
では、「popd」コマンドで戻ります。「popd」コマンドを3回実行しましょう。
1 2 3 |
popd popd popd |
以下、実行結果です(前の「pushd」コマンドに続けて入力した結果を示しています)。
履歴を辿って、どんどん前のフォルダに戻っていることが分かります。
ここまでのフォルダの移動をまとめると、
【まずは、「pushd」コマンドを3回実行】
test → 元のフォルダ → temp
【その後、「popd」コマンドを3回実行】
temp → 元のフォルダ → test
となっています。