バッチファイル入門講義

入門講義【第12章】 コメントアウトを使ってメモを取る

 

今回はプログラムの話ではありません。コメントアウトを使ってプログラムの内容のメモを取っていくことを覚えましょう。コメントアウト機能は、プログラムの動作には直接影響を及ぼさないのですが、その役割は重要であり、バッチファイルの作成には必須の機能となっています。

第12章 第12章の内容

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コメントアウトを使ってメモを取る

前章で作成した、ファイル名を一括置換するプログラムを例とします。以下のようなプログラムを作りましたが、このプログラムは多少難解です。

 

自分で作ったプログラムでもいつかは忘れてしまいます。時間が経って見返したときに一度作ったプログラムの解読に時間をかけるのは時間が勿体無いでしょう。

そうならないためには、プログラムのコード内に「コメントアウト」を使ってメモを取り、コード解読のヒントを記しておくのが有効です。

 

コメントアウトはこのような書き方をします。

「rem」に続いて書いた文章はコマンドとして扱われず、この行は無視されてプログラムが実行されます。「rem」の直後にはスペースが必要です。

これを使ってメモを取っていきましょう。例として、ファイル名一括置換バッチにメモを取ってみました。

「rem」で三つのメモを追記しました(3, 8, 15行目)。

ここでは例として詳しくメモを取りましたが、常にここまで詳しくメモする必要はありません。自分が後で見たときにプログラム内容を思い出せる程度に軽くメモしとくとよいでしょう。

また、他人がプログラム中を見る場合があるのなら、少し丁寧な説明を添えておくのがよいかもしれません。

 

コメントアウトを使う別の例

コメントアウトを使う別の一例を紹介します。またしても、例としてこのプログラムを使います。

 

これは最終的に完成したプログラムですが、プログラム作成過程では最後に消してしまう一時ファイル「filename.txt」の中を確認したいときがあります。

このようなときは最後の「del filename.txt」をコメントアウトして(以下の最終行)、

としておけば、「filename.txt」ファイルは残りますので、プログラム実行後に確認することができます。

そして、十分チェックをしたあと「rem」を消してやれば、プログラムの完成というわけです。

 

第12章のまとめ

今回はコマンドアウトを覚えました。コメントアウトは様々な場面で活躍するコマンドですので、是非有効に使いましょう。

【入門講義 第13章のまとめ】

  • その1 コメントアウトは、プログラムのメモ書きとして利用する。
  • その2 コメントアウトは、プログラムを作る過程で一時的に実行したくないコマンドを無効化するのにも使用される。

なにか不明な点やうまくいかない場合は、「お問い合わせフォーム」からお気軽にお問い合わせ下さい。

 

次章では、夜中に自動でバックアップを取ってくれるバッチファイルを作っていきます。

第13章 夜中に自動でバックアップを取る

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